境界型糖尿病になっても「治るのか」と言う答えは?

健康診断などを受けて境界型糖尿病と言われてショックを受け、先ず考えるのが「境界型糖尿病は治るのか?」という事です。

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境界型糖尿病は糖尿病予備軍とも呼ばれています。血糖値を見ると糖尿病の診断基準に当てはまるまではいかないけれども正常値とも言えない、グレーゾーンにある人たちを境界型糖尿病(糖尿病予備軍)と言います。

境界型糖尿病にはこれと言った自覚症状がないため検診などがあるのを機会に自分は境界型糖尿病だと分かったと言う方が多いです。

ここで気になるのが治るのかという問題です。

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境界型糖尿病と言われてもガッカリしない事が大切!

糖尿病になってしまうとそのままでは血糖値が高い状態が続きますので治療が必要になってきます。

ですが、境界型糖尿病では、努力次第でまだ正常値に戻れる領域ですので「治るのか」と言う答えは「治る」と言っても良いと思います。

糖尿病になって自覚症状が出るまで分からない方も沢山いますので、まだ希望の持てる境界型糖尿病と分かった時点ではガッカリなさらず、むしろ逆に「糖尿病になる前に分かって良かった、ラッキーだった。」と思うようになさってください。

糖尿病や境界型糖尿病の診断基準についてはこちらに詳しく書いています。➡境界型糖尿病の診断基準ってどんなの?

境界型糖尿病が進行してしまいますと、本格的な糖尿病になってしまいます。

ですが、境界型糖尿病の段階ではまだ膵臓は疲れているだけです。死滅していません。

ですから何度も言いますが「境界型糖尿病は治るのか?」といえばご本人の努力次第で正常型に戻れるので「治る」という答えになります。

ただし、生活習慣の見直しと食事の改善や適度な運動を行うことが大切になってきます。

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そもそも境界型糖尿病とは?

境界型糖尿病の診断基準は(色々な検査があるのですが、)75gブドウ糖負荷試験をした結果で3つのタイプに分けられます。「境界型糖尿病は治るのか?」と言う問いに対する答えは3つのタイプのどれもが「治る」です。

・空腹時血糖値が高いタイプ・・・「IFG」
IFGは空腹時血糖値110~125mg/dLで、2時間値を測定した場合には140mg/dL未満の群を示します。(WHO)
ただしADA(米国糖尿病学会)では空腹時血糖値100~125mg/dLとして、空腹時血糖値のみで判定しています。
・糖負荷試験の2時間後血糖値が高いタイプ・・・「IGT」
IGTはWHOの糖尿病診断基準に取り入れられた分類で、空腹時血糖値126mg/dL未満、75gOGTT2時間値140~199mg/dLの群を示します。
・空腹時も糖負荷試験2時間後も血糖値が高いタイプ・・・上記のどちらにも属するタイプ
の3つのタイプに分けられます。
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糖尿病や境界型糖尿病の診断基準についてはこちらに詳しく書いています。➡境界型糖尿病の診断基準ってどんなの?
境界型糖尿病を放っておきますと日本人に多い2型糖尿病に移行してしまいます。2型糖尿病に移行してしまってから治るのかと言われてもそれは非常に難しくなってしまいます。

糖尿病と境界型糖尿病の大きな違い

どうして「治るのか」と言う問いに対し、糖尿病になったら元の正常型に戻ることが難しく境界型糖尿病では「戻れる可能性がある」と言えるのか見ていきましょう。

つまりどこが糖尿病と境界型糖尿病では違うかです。

注:ただし、ここでの糖尿病とは日本人の糖尿病患者さんの95%以上を占める2型糖尿病の事です。

検査値

先ほども書きましたが、75gブドウ糖負荷試験を行いますと以下の図のように区分けられます。検査値だけでも大きく違います。

「糖尿病診断基準写真フリー」の画像検索結果

ブドウ糖負荷試験をすると糖尿病の方は空腹時でも空腹時血糖値が126mg/dL以上、ブドウ糖負荷試験後2時間経っても血糖値が200mg/dL以上あられます。

糖尿病と境界型糖尿病とではどのような点で違いがあるのでしょう?

膵臓のβ細胞から分泌されるインスリンと血糖値

正常な方の血液中のブドウ糖の濃度は、膵臓のβ細胞から分泌されるインスリンというホルモンで一定の濃度に保たれています。

糖尿病とは、血液中のブドウ糖をエネルギー源として体の細胞に取り込めなくなり、血液中のブドウ糖の濃度が正常値よりも高くなる病気です。つまり何らかの理由でインスリンの働きが悪くなり、血液中のブドウ糖の濃度が高い状態が続く病気です。

膵臓のβ細胞からインスリンが出にくくなる過程

日本人では糖尿病の発症に気付くのは、食後の高血糖状態が何年間か続いているのを自覚症状がなく気付かずに見逃していて、何も食べていない時の空腹時の血糖値までもが上昇してきているのを、健康診断などでやっと分かるというパターンが多いようです。

先ず、糖質や脂質の摂り過ぎなど偏った食生活、食習慣、運動不足や肥満によってインスリンの働きが悪くなると、食後の血液中のブドウ糖が増加し、いつまでたっても血中のブドウ糖の量が減りません。

ブドウ糖が増加して血糖値が上がると、膵臓のβ細胞はさらにインスリンを大量に分泌して血糖値を下げようとします。

食後高血糖にならないように、さらにインスリンの追加分泌を膵臓のβ細胞は出し続けていくのですが、インスリンの働きが悪いとそれが長い間続いても血中のブドウ糖の量が減りません。

ついにインスリンの追加分泌が追いつかなくなってきて、先ずは食後高血糖の段階になります。

この段階を見てみますとインスリンの追加分泌が不足していて食後2時間値が140~199mgの境界型糖尿病のレベルになります。

しかし、まだこの段階では基礎分泌が保たれていますので、空腹時の血糖値は正常範囲であることが多いのです。

ところが、このインスリンを沢山分泌して血糖値を下げようとする状態がいつまでも続きますと、インスリンを分泌する膵臓のβ細胞が疲れてしまい働きが鈍くなっていきます。

こうなるとインスリンの追加分泌の不足だけでなく基礎分泌までも不足してしまい、何も食べていなくても血糖値が高い状態になり、早朝空腹時血糖値高値になってしまいます。

境界型糖尿病では、β細胞の働きが低下していますが、まだ死滅には至っていない疲弊した状態です。ところが糖尿病では、もう膵臓のβ細胞の死滅が少しずつ始まっている状態です。ここが糖尿病型と境界型糖尿病の大きな違いです。

つまりここが「治るのか」という問いに糖尿病では治るのは難しい、境界型糖尿病ではまだ治る見込みがあるという違った答えになる理由です。

食後高血糖が180mgを超えてきますと膵臓のβ細胞へのダメージでインスリン分泌不足が悪化します。

また体細胞のインスリン抵抗性も増加しますので「糖毒」と呼ばれる悪循環になり、急速に糖尿病が悪化していきます。

このような悪循環の経過を経て境界型糖尿病から2型糖尿病になります。

◇ 食事が気になる方はサラシア

境界型糖尿病が治るのかと言う疑問の答え

先にも話しましたように空腹時の血糖値が126mg/dL以上か食後2時間経過した時の血糖値が200mg/dL以上、もしくはそのどちらもならば糖尿病型と診断されます。

糖尿病型になりたての方への希望と境界型糖尿病の方の大いなる希望

糖尿病と診断された最初の時点では、多くの場合、インスリンを作っている膵臓のβ細胞の約1~2割が壊れていて、3~4割が疲弊、残り半分くらいが正常と考えられます。

糖尿病が治らないと言われるのは、壊れてしまったβ細胞は、もう元に戻らないからです。

ではこの初期の段階の糖尿病ならば、膵臓のβ細胞の1~2割が壊れているとは言え、糖質制限食にして、膵臓を充分休養させ、疲弊していた3~4割のβ細胞を回復させると半分のβ細胞はまだ正常ですから正常値近くまでもっていくことが出来るかもしれません。

ましてや、糖尿病ではなく境界型糖尿病なら、膵臓のβ細胞は死滅してなくて(まだ壊れてなくて)疲れているだけですのでもっと希望が持てます。

・境界型糖尿病では、β細胞の働きが低下していますが、まだ死滅には至っていない状態です。

・糖尿病では、β細胞の死滅が始まっている状態です。

一度死滅した膵臓のβ細胞は治療を行っても今の医学では再生することが出来ないのです。

そのため、治るのかというと残念なことに糖尿病になってしまうと完治が難しいと言われます。

つまり、境界型糖尿病は、β細胞が死滅して数が減っているわけではありません。膵臓のβ細胞が疲れてしまってインスリンの分泌が悪くなってる状態です。

ですから膵臓のβ細胞の働きを回復させさえすれば、インスリンの分泌力が戻って血糖値を下げることが出来、境界型糖尿病を完治させることができます。

つまり、「境界型糖尿病は治るのか?」と言う答えは「治る」、「まだ間に合う!」という事なのです。

こちらの記事でも糖尿病と境界型糖尿病の血糖値について記述しています。➡境界型糖尿病の血糖値と今後の生活習慣

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どうすれば境界型糖尿病が治るのか

境界型糖尿病は治るのかという問いでは治るとは言え、それには条件があります。

境界型糖尿病の人が自覚症状がないからと言って、そのままの生活習慣を続けていると、どうなるのでしょう?

先ほども書きましたように膵臓のβ細胞が疲弊している状態だったのがさらに疲れていきとうとう細胞の死滅が始まります。

一度死滅した膵臓のβ細胞は元に戻らないのでインスリンの分泌量が減少してしまいます。そして糖尿病へと移行してしまうのです。

こうなりますと治るのかと言われても多くの場合難しくなります。

境界型糖尿病であることが分かったら、生活習慣の改善、つまり食生活の改善や適度な運動を毎日する習慣を作っていくことが大切です。これが治るのかという答えと言っても良いでしょう。

食事についてはこちらに詳しく書いています。➡境界型糖尿病の食事やメニューとダイエット法

自分の消費エネルギーに見合ったエネルギー量の食事を摂り、バランスよく1日3食きちんと規則正しく食べて糖質を摂りすぎないよう心掛け膵臓に負担をかけないようにする。

「境界型糖尿病低糖質食事写真フリー」の画像検索結果

余分な血糖は適度な有酸素運動などで消費するようにする。

など生活習慣を見直す努力をしていくことが境界型糖尿病を治す大切な条件です。

糖尿病と境界型糖尿病の血糖値と生活習慣の改善についてはこちら➡境界型糖尿病の血糖値と今後の生活習慣

疲弊した膵臓のβ細胞が元気に回復してインスリンの分泌も速やかに行われるようになると正常型へのUタ-ンも可能となります。

運動も大切で、激しい運動よりも毎日有酸素運動を取り入れ、血中の糖が正常値に戻るようにしましょう。

運動をすることで食事で体内に取り入れたエネルギーのうち、余分なエネルギーを消費することになります。

つまり脂肪として体に蓄積される前に余分な糖は運動エネルギーとして消費されます。すると血糖値は正常値に下がります。

さらに運動をすると血行がよくなりストレスが解消されます。

また、運動をすることで余分な内臓脂肪や皮下脂肪がエネルギーとして使われます。さらに筋肉が増えて基礎代謝量が増えるなど多くの効果が得られます。

関連画像

運動についてはこちらに詳しく書いています。➡境界型糖尿病の方に大切な運動

◇ 食事が気になる方はサラシア

まとめ

いかがでしたか?

境界型糖尿病は自覚症状がないからと言ってそのままにしていると糖尿病型に移行する恐れがあります。

しかし糖尿病に比べて境界型糖尿病は「治るのか」という答えは生活習慣を見直したりして努力すれば「治る」というまだ希望が持てる領域です。

糖尿病になってしまうと膵臓のβ細胞の死滅が始まります。死滅したβ細胞はもとに戻りません。この理由で糖尿病になってしまうと「治るのか」と言われても「治らない」という答えになりがちです。

初期の糖尿病の方では膵臓のβ細胞のうち約1~2割だけが壊れていて、3~4割が疲弊、残り半分くらいが正常と考えられます。ならば疲弊した3~4割を元気にさせると何とか正常値に近いところまで持っていけるようです。

ましてや境界型糖尿病の方では死滅した(崩れた)膵臓のβ細胞はまだありませんから境界型糖尿病は「治るのか」という答えは「十分治る見込みがある、まだ手遅れではない。」となります。

そのためには生活習慣の見直しや食生活の改善と適度な運動の取り入れが必要となります。

まだまだ正常型へUターン可能な境界型糖尿病ですのでどうか正常型へ戻れるよう生活習慣にして頑張ってください。

今日の一言・・・境界型糖尿病の方は自覚症状がないからと深刻に考えないで生活習慣を見直さないでいると数年後には糖尿病になってしまいます。

まだ正常型へ戻れる境界型糖尿病の時点で良い生活習慣を身に着け健康体に戻れるよう頑張っていただきたいです。

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